Please note that JavaScript and style sheet are used in this website,
Due to unadaptability of the style sheet with the browser used in your computer, pages may not look as original.
Even in such a case, however, the contents can be used safely.

PART1:ブラジル特有のリスク

 N:日通NECロジスティクス M:三井住友海上火災保険(株)様


N: ブラジルは、近年、1億9千万人を超える人口、鉄鉱石を始めとする鉱物資源、サトウキビ他農産物など成長に必要な豊富な資源を有するBRICs の一角として、今後も益々注目されると思います。
2014年にはサッカーワールドカップ、さらに2016年にはオリンピックも開催されることから、一層の国内市場の拡大、インフラ整備が期待されていますが、そのような中で、物流に関するリスクには現実的にどのようなものがあるのか、教えて頂けますか?

 

M:まず、ブラジルの物流では盗難リスクが高いという特徴があります。
家電製品、薬品等、強盗・窃盗後に現金化しやすい貨物の輸送に際しては特に考慮すべきリスクと考えられます。

 

N:具体的な被害状況はいかがでしょうか?

 

M:ブラジル全土ですと、2006年は約11,500件でしたが、2009年までに13,500件(+18.4%)と加速度的に増加しております。金額ベースでも2006年は7億1,000万レアル( 約305億円) から2009年には26.8%増加し、9億レアル( 約387億円) の被害額となっています。
その中でも、南東部の被害件数は約8割。2006年の約9,000件が2009年には約11,000件と22.7%増大しました。南東部と比べると、中西部・北部は件数・金額とも減少傾向で、かつ、被害単価も低下しています。

 

N:南東部が圧倒的に多いですね。もう少し詳細に教えていただけますか?

 

M:2009年の南東部( サンパウロ州/リオデジャネイロ州/ミナス・ジェライス州/エスプリト・サント州) における発生件数は全体の81.4%、金額的にも73.2% を占めますが、その中でもサンパウロ州の占める割合が件数・金額的にも多いようです。

 

N:なるほど。それでは、現地は具体的にどのような対策を取っているのでしょうか?

 

M:ブラジルでは、物流企業に物流業務を委託しても、再委託によって個人経営運送会社が実輸送を請け負う場合も多いです。従って、信頼のおける運送会社を選択することが重要であり、実際に事業場を訪問して自身の目で確かめてみることが大切です。
また、原因の一つとして、内部犯行( 特にドライバーによる犯行) が挙げられます。優良な物流企業は、新規ドライバーの採用時、履歴書に4~ 5人の身元照会先を記入させるのが一般的なので、こういった対策が間違いなく取られていることも重要な確認ポイントとなります。
経済の発展が著しい半面、貧困層の生活が良化する兆しが無いことも犯行へと駆り立てる原因と言う見方もありますが・・・。

 

N:なるほど。国内の盗難リスクが高いことがよく分かりました。日本ではあまり聞かない状況ですから、注意が必要ですね。次回は、破損リスクについてお話を伺います。

 


PART2:破損リスク

N:日通NECロジスティクス M:三井住友海上火災保険(株)様

N:前回は、ブラジル特有の盗難リスクについて伺いました。
今回は破損リスクについてですが、港湾インフラ、国内インフラに分けてご説明いただければと思います。

 

M:まずはじめに港湾インフラ(岸壁クレーン)によるリスクの違いを整理したいと思います。
  1. 鶴首クレーン( ジブクレーン) による1 点吊り上げの場合
    重心がコンテナの中央にない場合には、吊り上げた時にコンテナ自体が大きく傾く可能性があります。
    傾いた結果、振り回される半径が長くなるため、貨物にかかる荷重は大きくなり、荷崩れの度合も大きくなります。
  2. 鶴首クレーン + コンテナ専用アタッチメントによる吊り上げの場合
    重心がコンテナの中央にない場合でも、吊り上げた時にコンテナ自体が大きく傾くことはありません。
    クレーンの先端を中心に前後左右に揺れるため、他のコンテナや船体等の他物と接触し、貨物に大きな衝撃を与える可能性はあります。最も振られたところでは、コンテナは傾き、荷崩れが発生しやすくなります。
  3. コンテナ専用クレーン( ガントリークレーン) による吊り上げの場合
    このクレーンを使用すると、上下・左右にコンテナを並行移動させるため、貨物への衝撃・動揺・偏り等のリスクは非常に小さいといえます。

N:そうですね。使用するクレーンによって、リスクの度合が異なりますよね。鶴首式クレーンは事故が多いということですが、どのような対策を取っていますか?

 

M:ブラジル南東部向けのコンテナ貨物については、利用する船会社がどのターミナルを利用するのかを把握しておくことが実態把握の第一歩です。
鶴首式クレーンが使われる可能性があれば、以下のような対策を施しておくことが望ましいですね。
  1. コンテナ内の空間を作らないように、緩衝材で埋めておくこと。
  2. 合板等を利用して仕切りを作り、大規模な荷崩れが発生しないようにすること。

N:なるほど。続いて国内輸送中の破損リスクはいかがですか?

 

M:サンパウロ州・リオデジャネイロ州の民営化された連邦道路・州道については、メンテナンスも行き届いており、特段の問題はありません。
一方、非民営化道路は道幅が狭い、路肩が舗装されていない、路面舗装が保全されていない、ドライバーの休憩場所がないなど、必ずしも良好とはいえません。

 

N:そうなんですね。民営化された道路の方がメンテナンスが行き届いているとは意外でした。
ブラジルは国土が広いため、長距離輸送も多いと思いますが、注意点はありますでしょうか?

 

M:国内長距離輸送に当たっては、トラック荷台内部で前後左右の動揺を抑えるために、空間を緩衝材で埋め、合板板等で仕切りを作ると同時に、上下動対策としてのラッシングを強化することや梱包内の貨物そのものを保護する緩衝材を施すことも重要と考えます。それをしっかりと実施しているかをチェック・トレースしていくマネージメントが重要だと思います。

 

N:基本的な部分をしっかりとマネージメントする事が未然に事故を防ぐことにつながりますよね。
今回は盗難と破損リスクに関して、2回に渡ってお話を伺いました。
どうもありがとうございました。


教えて!損保さん ブラジル編PART2 

保険に関するお問い合わせ先

三井住友海上火災保険株式会社 総合営業第2部第4課

住所
東京都千代田区神田駿河台3-11-1
電話
03-3259-6670
URL
http://www.ms-ins.com/